山梨学院パブリシティセンター
 
高校生レーシングドライバー山学高・名取鉄平
〜今季から参戦のF4開幕戦でいきなりの優勝〜
〜最高峰F1ドライバーを目指し、進撃を始める〜

今年4月7日・8日に行われたフォーミュラレース「2018FIA-F4ジャパン・チャンピオンシップ」開幕戦で、山梨学院高校3年の名取鉄平さん(17)が優勝を飾った。名取さんは、高校2年の昨年12月、フォーミュラカーレース「スーパーFJ日本一決定戦」に優勝しビックタイトルを手にしており、今年4月からその上のカテゴリー、フォーミュラ4(F4)に本格参戦した。今回のアクティブでは、小学校2年生の時から始めたカートレースで実績を積み上げ、将来はF1ドライバーを目指す名取鉄平さんにF4開幕戦優勝の喜びやカーレースの魅力や醍醐味、今後の取り組みなどを聞いた。

山梨学院高校3年(17)の名取鉄平さんは2000年、中巨摩郡昭和町西条に生まれた。家族は、両親と2つ年上の姉との4人家族。名取さんは、幼稚園の年長の時、家族と富士スピードウエイでカーレースを見た帰路、立ち寄った御殿場のレーシングカート場で子どもたちがゴーカートに乗っている様子を目の当たりにし、「面白そう。僕もやってみたい」と思ったことがカーレースとの出会いとなった。2年後、小学2年生8歳になったとき、両親からようやくカートを与えてもらいホームとなる思い出の御殿場のカート場で練習を始めた。それからはカート場主催のレースで腕を磨き、ローカルレースに参戦するようになると表彰台にも乗るようになった。小学5年11歳のとき出場した全日本ジュニアカート選手権2戦目で初優勝を果たした。さらにカデットオープンクラスでシリーズ優勝を飾った。レーシングカートの魅力を、「普段の日常生活では味わえないスピード感や緊張感だったり、小さい頃から車が好きだったのでハマったという感じで夢中になり練習しました」と当時を振り返る。「小さい頃は全く恐怖感を持たなかったですけど、今ステップアップしていくにつれて怖いなと思うことは多々あります」と語る。カートのスピードは小学生の時に乗っていた車で時速80km、体感速度だとさらに上を行く。現在、参戦中の全日本トップクラスのカテゴリーで時速150kmにも達するという。「自分でも目が付いていかないほど」。体感速度は予想だにしない。目下の悩みはカテゴリーが上がるほどに学校に来られないこと。「クラスメイトや先生に助けてもらっているので、その分自分も頑張りたいです。本業は学生ですので大事だと思っていますし、両立はなかなか難しいですが、自分の中でしっかりとメリハリをつけていきたい」と話す。

名取さんは、2017年度「鈴鹿サーキットレーシングスクール・フォーミュラスカラシップ」をただ一人獲得。世界に通用するレーシングドライバーの養成を目的にしたスカラシップは1995年から始まり、これまでに佐藤琢磨選手をはじめとする国内トップドライバーを多く輩出している。フォーミュラスカラシップ獲得は、ホンダの育成ドライバーとして「F4」の参戦が認められ、F1ドライバーを目指す名取さんの大きな一歩となった。また、昨年の12月に行われたフォーミュラカーレース「スーパーFJ日本一決定戦」に優勝しビックタイトルを手にしており、着々と上への階段を歩んでいる。「日本一となり素直にうれしかったです。歴代の優勝者ドライバーを見ても現在トップドライバーになっている人がたくさんいるので、自分もその人たちに一歩でも近づけたかなと感じるんですがまだまだ課題もあります」と謙虚に語る。パイプフレームにむき出しのエンジン、タイヤなどを取り付けたレーシングカートとタイヤとドライバーがむき出しのフォーミュラカーの違いを「全然違いますね。スピードもカートは最高150km位ですがフォーミュラは230km位出ますし、フォーミュラはサスペンションが付いていて自分の動きとは異なる動きをするので慣れてない部分はあります」。緊迫した状況が繰り広げられるレースでの心境を尋ねると、「あまり覚えてないです。前へ出ることしか考えていなくて、30分位のレースがあっという間に終わってしまいます」と語る言葉が危険との隣り合わせの緊張感を伝える。

名取さんは、今季からフォーミュラ4(F4)に参戦。F4は、カートからのステップアップを想定した入門カテゴリー。F4選手権の開幕戦での優勝を、この1年の流れを決める大事なレースと捉えている。「現在、ドライバーのシーズンランキングのトップですので少しでもそれを伸ばし、精神的にも余裕ができたことは良かった」とこれからのレースを見据える。今シーズンはいくつかのカート大会を除いてF4選手権のレースに集中するという。レースは年間7大会各2戦14戦を戦うが、大会の前にはタイヤのチェックやテスト走行など多忙を極める。休みが取れた時は高校に行くので遊ぶ時間はない。「自分の好きなことをやっているので楽しいです」と笑顔を見せる。「最大の目標はF1ですし、今年F4で結果残せれば、来年ヨーロッパのユーロF3に参戦できると思うので、F2、F1とステップアップしていくことが僕の理想の目標です。早ければ20歳過ぎくらいにF1に乗れたらいいなと思っています」と17歳の今、将来をイメージする。

F4の次戦は5月3日・4日、富士スピードウエイで行われる。「このコースは得意ではないサーキットなので、どう合わせていくかが鍵となるのでテストで調整していきます。見ている観客の方々に楽しいと思っていただくレースが一つの目標で、後は勇気や感動を与えられるようなレースができるように頑張りたい」と闘志を燃やしている

夢を目標に、着々と準備を進めていくしたたかさと強固な意志を持つ名取さんは、笑顔が素敵な礼儀正しい、実に高校生らしく清々しい好青年だった。近い将来、世界最高峰ドライバー名取鉄平の名がモータースポーツファンの心に刻むことを期待する。

文(K.F) 写真提供:名取鉄平 2018.4.27
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