山梨学院パブリシティセンター
 
もう一つのセンバツ
〜山学高ソフトボール部4年ぶり16回目の出場〜
〜廃部の危機を乗り越え復活〜

山梨学院高校野球部が5年ぶり3回目のセンバツ甲子園に出場が決まり期待が高まる中、その一方で、もう一つセンバツ出場を果たしたスポーツがある。女子ソフトボール部である。今月16日から佐賀県で始まる「第37回全国選抜高校ソフトボール大会」に山梨学院高校ソフトボール部女子が4年ぶり16回目の出場をする。約3年前の一時期、監督の退任や中学生のソフトボール離れの影響により、部員の確保に手間取りもあり廃部の危機に陥った。関係者の努力により、そこを乗り越え13人の部員でセンバツ山梨県予選を圧倒的強さで勝ち抜き出場を決めた。今回のアクティブは、砂田ソフトボール場で練習の合間に監督と選手に少人数で挑むセンバツでの戦いのぶりと意気込みなどを聞いた。

山梨学院高校ソフトボール部女子は、強化運動部に指定され、これまでにインターハイに19回出場し最高順位ベスト8を記録し、全国センバツ大会には9年連続を含む今回で16度目の出場を誇り、2012年度には準優勝を成し遂げた山梨県内で屈指の強豪校。現在は、2年生(5人)・1年生(8人)のみの部員は13人。スタッフは指導歴37年の佐々木憲士顧問と就任3年目の渡辺努監督。

ソフトボール部女子は2016年、監督の退任と部員減少により廃部の危機に陥ったが、伝統の灯を消してはならないと佐々木憲士顧問らの努力もあり、後任の監督と部員の確保により存続の危機を乗り越えた。2017年4月に就任した渡辺努監督と佐々木顧問のもと、2年生5人と新入部員の8人により本格的に部が再始動した。5月の山梨県高校総体で2年生・1年生だけのチームでいきなり優勝、6月の山梨県で行われた関東大会でもセンバツ大会で優勝経験のある強豪校と勝利するも決勝へは進めなかったが、3位と大健闘した。渡辺努監督は「関東ではどのチームも100%の力で来ているのではないし、3位になったとしても勘違いしないように。まだ総合力に欠きますね」と選手に釘を刺す。「ただあの時よりはチームに力はついています。練習試合でも他県の強豪チームに最初は全然相手にならなかったのが少しずついい勝負をするようになり、最近はそこそこ勝つことが多くなってきた」と手応えを口にする。そして、昨年10月下旬に行われたセンバツ山梨県予選(新人戦)では、シード校として2戦目から登場し、ライバルの甲府商業高に7−0(5回コールド)、準決勝では甲斐清和高に10−0(4回コールド)、決勝は7−0(6回コールド)で帝京第三高に勝利し3試合無失点で抑え優勝。4年ぶり16回目のセンバツ出場権を獲得した。渡辺監督は「早くスタート(2・1年生だけですでに戦っていた)していたので、新人戦の時においては他校とのレベル差はかなりあったと思います」と控えめに答えた。

今月の16日に佐賀県佐賀市で開幕する「第37回全国選抜高校ソフトボール大会」の山梨学院高の対戦相手は長崎県の長崎商業高で4年ぶり12回目の出場となり、ソフトボールが強い九州地区でトップ3に入る好投手を擁する。戦い方について、「春は良いピッチャーが出てきたら、簡単に点を取れると思っていないし、ロースコアになると思いますし、これはもう接戦に持っていくしかないです。どことやっても絶対勝てないチームがあるわけでもないと思っています」。渡辺監督は、出場校48チームを見て20番目くらいの力はあると分析する。「うちのチームとしては絶対的な力はないので一つひとつ、目の前にある相手にぶつかっていきます。ただ2年生5人でスタートして本当に頑張ってくれているので、良く1年間乗り切ってくれて、この子たちに良い思いをさせてあげたいという気持ちはあります」と2年生の頑張りを評価する。

まずは1年間チームを笑顔でまとめてきた中込向日葵主将に意気込みを聞いた。「最初で最後の大会で優勝を目標に一つずつ、まずは初戦を頑張ります。厳しい状況になってもそこを我慢して勝ち切りたい。キャプテンとしては、そういう時に声を掛けられるようにしたい。目標は優勝」と持ち前の笑顔で答えた。夏のインターハイに出場して課題も多く見つかった。「守備力の強化と関東大会の時のバッティングは、小技が中心だったですが大会に向けて冬に打撃の強化したことで打てる選手が増え、チャンスがどの選手に回っても返すことができるようになりました」と成果を感じた。大会まで残り2週間。「残り僅かになったので体調管理と追い込める日にはできるだけいろいろ強化して大会に臨みます」と意気込んだ。新人戦では準決勝、決勝と無失点で抑え優勝に貢献。今大会でも投打に期待が掛かる眞篠里音選手は「ピッチングではコントロールはあまりないんですが、フォームを意識し、自分の球種のライズやチェンジアップ、ファストボールを生かして相手の打ち損じを狙ったり、ポイントをはずしたり翻弄できるように投球を組み立てていきます」と意欲を示す。「今はバッティングの課題を調整中でインコースを意識していても成果が出ないことが今の悩み」という。2週間で調子を上げていく。最後に大会の臨む気持ちを。「インターハイでは強豪に負けましたが、今回も自分たちより上のところと戦うのでチャレンジする気持ちで明るくやっていきます」と闘志を燃やす。

渡辺努監督は「うちのチームはまだ(3年生がいなかったことから)あまり競争が生まれてない子たちだから新入生のそこそこの選手たちが入って初めて各ポジションに競争が起きます。これからは、競争に勝ち抜いてゲームに出るということになるので正直、春はあくまで通過点。ここでチームが完成するわけではないので夏に向けて本当の意味でチームを作っていくことになります」と先を見据える。廃部の危機から復活。強い山梨学院高ソフトボール部女子が覚醒する。

センバツ大会は、今月16日から19日まで佐賀県佐賀市健康運動センター、大和中央公園自由広場で開催。15日に開会式が行われる。ソフトボール部は14日に佐賀県に向けて出発する。もう一つの野球競技の熱い戦いに注目する。1週間後の23日には高校球児のセンバツ甲子園が開幕する。

文(K.F) カメラ(平川大雪) 2019.3.2
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